ラン考えごと

サブスリーを目指すアラサーランナーのラン考えごと

【レースレポ】メルボルンマラソン2019(レース編)

 ここからはレース編です。

 そういえば、メルボルンのこの時期の気温は大体8-20℃くらい。日が照ると半袖でも良いくらい暑いが、陰るとダウンがほしいくらい寒いこともある。朝は冷え込むのでマラソン時は冬の暖かい日くらいの体感だった。走ってても暑いなと思うことはなかったし、走りやすい気候なのだと思う。

 スタートして、さすがに人も多いのでスタート地点まではよたよた歩く。スタート地点をくぐると皆ランに。それでも人が多いので最初はゆったりペースかなーと思い走る。海外マラソンではこういう細かいことをいちいち気にしないことがコツだと思う。
 最初の1キロはキロ5:30ほど。思いの他ゆっくりペースで、かなり人混みに押されるのでそれでもややストレスはかかる。カーブで狭まるところなんかは一時的に集団が止まったりもした。
 歩道や植え込みなんかも利用してスピードを出せるところではスピードを出して何とか2キロ目でほぼ目標のペースへ。スタート前から気になっていたが、スタート前にいつもより水を飲みすぎてしまい、トイレに行ったのに尿意が強く、結構辛かった。思ったより寒く、まだ寒さに慣れていない中で待っていたこともあるかもしれない。トイレに行きたかったが行くとまたペース後方の位置になってしまうので行かなかった。この尿意は結局10キロくらいからは気にならなくなった。スタート前に水をあまり飲まないようにしていたが、多少我慢することも良いかもしれない。
 3キロ目以降はとにかくエコに走ることを意識するが、スタートで思うペースで走れずモヤモヤしていたこともあってかペースがやや早い区間もあった。ただ、あくまで自分の身体の感覚を重視して、それが無理に出しているペースではなかったので気にしないことにした。

 10キロ前後で湖をぐるっと周るが、このあたりは淡々と、特にしんどさも感じずに走れた。ただ、右膝が凝っている感じがしたのが気になっていた。スタート前の動的ストレッチを忘れていたのも影響しているかもしれない。マラソンで違和感が出ることもあったが、いつもはすぐに気にならなくなるのに今日はやや長めに痛かったので少し嫌な感じではあった。

 12キロくらいで海岸へ。15キロでマグオンレモン味を摂取。今回の手持ちエネルギーはこいつだけ。
 そういえばメルボルンラソンは給水所に必ずスポドリがあるわけではなく、大体1回おきにある感じだった。なので水補給が多かったが、これはスポドリによる血糖値の急上昇を抑えられたので良かったかもしれない。少なくともエネルギー切れになることはなかったし。ちなみにスポドリは驚くほど甘い。

 何事もなく、非常に楽な感じで20キロへ。呼吸は楽に会話できるほどで、足も疲労は気にならない。唯一気になっていたのはこの頃から早くも空腹を少し感じていたこと。
 それもあったので20キロからのペースアップは自重した。もちろんフルマラソンなので何が起こるかわからないし、このままのペースでゴールしても及第点なので。
 このあたりから落ちていくランナーを抜いていくことが多かった。そして膝の痛みも気にならなくなっていた。

 30キロまでも快調に。無理してペースを維持する感じでもなく、むしろ上げようとするのを抑える感じで。空腹も大丈夫、というより気にならなくなっていた。呼吸もかなり余裕。そういえば前回佐倉で失敗したときは20キロくらいで呼吸があらぶんでいたような…。

 30キロ通過時点で2時間15分を切っていて、身体に明らかな余裕がありこのままキロ4:30切りではさすがにいけそうだったので、3時間10分切りはこの時点で確信した。そして、確信した時にふと考えがよぎる。

 このまま淡々とゴールするよりは、今の段階で攻めていった方が経験として良いのではないだろうか。そして、仮にそれで最後バテても安全策で予想通りの結果に終わるよりは得られるものが大きいのではないだろうか…と。

 そう思い、ペースアップを決断。体感のしんどさではハーフマラソンのラスト10キロより余裕がある気がしたので、ハーフの残り10キロと思い飛ばす。するとキロ4:10くらいまでサクっとペースが上がる。
 ただ、上げてすぐに1時間遅れでスタートしたハーフの集団と合流。ハーフ2時間ゴールくらいの集団なので自分のペースよりも遅く、正直かなり邪魔だった。周りのフルマラソンのランナーも結構苛立っていた。
 そういうこともあり人をかきわけながら飛ばしたので結構な負荷がかかったのだと思う。37キロくらいでハーフのコースから一旦離れて広い公園内を走るのだが、このあたりでかなり脚が重くなり、あと5キロがかなり長く感じた。あぁこれがフルのしんどい瞬間だ…と初めて感じつつ。
 そこでペースを自重し5キロ走れそうなペースに。個人的には結構落としたつもりだったが、これでもキロ4:30は守れていて、正直ここでも進歩を感じた。
 そうして粘っている間、大迫選手の本を思い出す。

「しんどいと思ったとき、冷静に何がしんどいのか自分で分析してみる。すると、意外と本当にしんどい事実というものは無いことに気付くことが多い」

 確かこんな感じだった。それで自分は今何がしんどいのか分析してみると、呼吸はハーフやインターバルの方がしんどい。脚はしんどいけど動かないほどではない。エネルギーも大丈夫。肩〜腕はやや筋肉が痛い。身体のつながりが悪い。でもこれならまだ走れそう。と前向きになることができた。
 そこでちょっとスピードも上げることができ、キロ4:10台がまた見えてきた。一瞬ベスト更新もよぎったが、ラスト1キロのときに計算してそれは無理だと悟る。左肩のリンパも痛くて上げるのは辛かった。ラストはさすがに辛かったがややペースアップできてゴール。

 ゴール後はいつもの脚の痛みには苦しみ、しっかりとフルマラソンを走った感じがあった。

 メルボルンラソンのコースは公式マップで見ると大きな坂とかは無いように思えるが、実際に走ってみるとこまごまとアップダウンがあった印象。高低差を見てみると142m合計で登っている。激坂と呼ばれそうな急な坂はなかったが、地味に脚にくる坂はいくつかあった。

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 また、風は今回は全体的に気になるほど吹いていなかった。海沿いも特に気にならなかった。
 エイドのフード類はちゃんと見ていないが、バナナ以外は覚えていない。給水は前述もしているが、コース両側にあるところも多いので、取りにくいということもないのではと思う。ただし、看板などは無かった。


今回のポイント
・次のマラソンではサブスリーを狙えるのではないかという下地を確認できた。
クラウドフローでフルマラソンを走れることを確認できた。脚への負担は少ないような気がするという程度。
エナジージェルは1個で大丈夫そう。
・給水は水ときどきスポドリでも大丈夫そう。
・辛いときは、実際今時分は何が辛いのかを自問自答することで辛さを分析できる。

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