ラン考えごと

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ランナーの糖質制限を考える【雑記】

今回は考えていることをつらつら書く雑記で。


 僕はいま糖質制限食をしている。糖質制限といってもゴリゴリの糖質制限の人がやるようなものではない。具体的には、昼食でご飯やパンなどの主食と呼ばれる糖質を抜いている。たとえばある日の昼食は焼いた鮭、茹でたささみ、ひじきの煮物、切り干し大根の酢の物、白菜スープだった。
 巷では糖質制限のメリットが徐々に優位性を増している。僕自身も様々な書籍や文献から、その優位性についてそれなりに信じるようになってきた。特に興味深いのは、人類は歴史的には糖質を食していなかったことや、糖質を制限することでケトン体をエネルギーとして消費する身体のシステムができるということだ。
 前者の歴史的な考察としては、人類が米や麦などの糖質を栽培し食するようになったのはここ数百年~数千年くらいの話であり、それ以前は狩猟民族として肉を狩り、草や木の実を食べていたというもの。そのためそもそもヒトには糖質を効率的に身体に取り込んで消費する仕組みが整っていない。
 後者についてはエンデュランス界では鏑木氏などで有名かもしれないが、ケトン体システム(ざっくり言えば糖ではなく脂肪をエネルギー源として消費する仕組み)の方が身体に蓄えられている量も多いので効率が良いということが挙げられる。
 これらの記述については今僕の頭の中から出してきたものなので細かい間違いはあるかもしれないが、概ねこういった観点から優位性が言われている。他にも糖質制限の本※では科学的、医学臨床的なデータをふまえて糖質制限の優位性が語られている。

※「炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~ (光文社新書)」「ケトン体が人類を救う~糖質制限でなぜ健康になるのか~ (光文社新書)」などを読んだので、その情報が基になっている。

 とここまで書くと糖質制限はパーフェクトな食生活!みたいになってしまうが、一方で過剰な糖質制限は疑ってかからないといけないという気もしている。上述した文献もそうだが、こういった説はある程度は「糖質制限は身体に良いもの」という前提を少なからずもって書かれているので、不都合な面を記述していない可能性もあるからだ。また、現代人における糖質制限食の流れも最近始まったものなので、この食生活を長期に渡って続けたときの悪影響に関するデータが少ないともいえる。極端な仮定をすれば、糖質制限食をしていた人が実は何らかの病気のリスクが高まっていたという結果が将来的に出る可能性もある。
 そういうところもふまえたうえで、自分は冒頭に書いたようにプチ糖質制限と呼ばれる1食だけの糖質制限を行っている。この生活を半年は続けているが、今のところ感じているメリットを挙げてみたい。

(1)体重はやや減少傾向にある。
(2)空腹に対する耐性ができたように感じる。

 (1)に関しては練習量も増えているので正直難しいところだが、少なくとも総カロリーとして増えていないと思われる(おかずは増えたが、流石に糖質を補うほどの量は増えていない)ので、太ることはないように思える。
 (2)が一番感じるところかもしれない。ご飯抜きをする上での一番の懸念は「果たしてそれで空腹に耐えられるのか?」だったが、しばらくすると気にならなくなった。別の観点から、空腹を作ることによるメリットというのが語られる機会が増えてきていることもあり、空腹を歓迎する考え方に切り替えるとより耐えられるようになった。

 これまで食生活における糖質制限のメリットを考えてみたが、その先の考えとして、ランナーとしての糖質制限はどうあるべきか?を考えてみたいと思う。フルマラソンをはじめとする長距離ランナーにおいて、糖質摂取というのは避けては通れないものである。フルマラソンではレース当日のエネルギー源としての糖質摂取はもちろん、カーボローディングやレース中のエネルギージェルなど、レースでは糖質まみれとなる。それ以外でも、ハードな練習をこなす上で糖質の摂取がキーだと思われている部分もある。
 一方で、ある雑誌ではマラソン中の高濃度の糖質摂取がグルコーススパイクを引き起こし、その後のパフォーマンス低下に繋がるという声もあった。実際に、自分もメルボルンラソンでは給水でのスポーツドリンクの摂取機会を減らしたところ、特に問題なく走れた。むしろスタミナが長持ちした実感さえあった。
 もしケトン体システムが身に付けば、フルマラソンで消費される2500kcalほどのエネルギーは身体に1000kcalちょっとしか貯めこめない糖質ではなく、その何十倍も貯めこめるケトン体(脂肪)をエネルギーとして消費できることになる。LT強度以上であれば体は糖質を優先的にエネルギーとして消費すると言われるが、フルマラソンではLT強度以下でなければそもそも走り切れないので、ケトン体システムでの完走も可能である。

 以上、とりとめもなく現時点での自分の考えを書き連ねてみた。今まであまりこういった内容の記事は書くことは無かったが、その時その時での自分の考えや世の流れを書き留めておきたいこと、自分自身の文章力向上などの目的もあり、手始めに自分の中でも今考えが尽きない糖質制限について書いてみた。
 昼食の糖質制限は今まで通り続けていくが、今後は朝食における糖質制限も考えている。具体的には週何回か、朝食での糖質(ご飯、パン)の摂取を
無くし、MCT(中鎖脂肪酸オイル)入りコーヒー+納豆+味噌汁+ヨーグルトとしようと思っている。食でのアドバンテージ以外にも朝食時間が削減されることによる睡眠時間の確保という狙いもある。

 次は何について考えようか。今流行りのシューズ問題も良いかもしれない(ナイキは履いてないけど)。